【映画】オマージュとリスペクトについて少し考えてみた話(長い)
『名探偵ピカチュウ』を観たのです。
(6月末)
その前にドハゴジこと『GODZILLA~King of the Monsters』を観たのは前に書いたとおり。
というところでの『名探偵ピカチュウ』
ひと言でいうと「よかった」です。
きちんと『ポケモンのいる』世界を構築していること、その中での話(設定)も「ポケモンらしい」展開であること、話題になった「しわしわピカチュウ」の理由――そういったもろもろに「『ポケットモンスター』という作品とその世界へのリスペクト」を感じたのです。
中盤のバトルや、ボスと、真の敵に至る流れと、ミュウツーも。
そして何より、エンディング。
ずるい&最高。
こんなん、好きな人ほど琴線に響くやん……と、初代『赤』のあとはORAS(私がクリアしたのはOR。ASは相方が)とムーン(サンは相方が)しかプレイしてない私でさえそう思ったのですから、ずっと好きな人やコミックスなども追いかけてる人ほど刺さる、愛の強さを感じたことでしょう。
で、さて、タイトル。
そう。
『名探偵ピカチュウ』で強く感じたのは「リスペクト」だったのです。
見たことのある台詞やお約束ではなく(私が知らないだけならすみませんが)「同じ世界観での、別の話」を、クドくない程度に丁寧に「ポケモンと共生している世界」を描いている、そういう印象でした。
ドハゴジではどちらかというとリスペクトも感じましたが、それより「オマージュ」を感じたのです。
「どこの違いで」というのは説明しづらいのですが、それは「設定と世界の構築」なのかも知れません。
(これまでの邦画ゴジラでも設定は時々変わってはいますが)ギャレゴジから続くドハゴジ世界は「モンスターバース」という彼らの世界線に構成・設定された「怪獣たちのうちの何体か」で、登場させるにあたっては能力や行動に「らしさ」がありつつ(実際、ドハゴジのキングギドラの造形はとてもいいと思ってます)、過去作への敬意もありつつ、それでいて「別の世界の話」を構築している、と思っています。
そこの違いなのかも。
もちろん、どちらも「パクリ」ではなく、制作側の「もとの作品が好きで」作ったという愛があるとも思います。
だからどちらが良くてどちらがダメ、ということでもなく。
こういう「(もとの)作品への想い」を感じてニヤリとしたりふふっとなれる作品はいいなあ、とかそういうことを思ったのです。
2作を観て、あらためて。
[EoF]